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加藤被告の目に涙? 証人の訴えに顔を紅潮させる(産経新聞)

【法廷ライブ 秋葉原17人殺傷 第10回】(7)

 《引き続き、加藤智大(ともひろ)被告(27)に背中を刺された男性の妻の証人尋問が続く。検察官の質問は、凶行の現場の目撃証言から証人のその後の心理状況に移っていった》

 《証人は「テレビに刃物が映るだけで怖い。事件の前には戻れない」と精神的な後遺症に触れた》

 検察官「被告の処罰はどう思いますか」

 《最後に検察官は、加藤被告への思いを尋ねた》

 証人「自分の命をもって償ってほしいと思います」

 検察官「ほかに何かおっしゃりたいことあれば」

 証人「あの…。やはり、亡くなられた方や傷を負った私たちの主人のことを考えると極刑しかないのかと…」

 《それまで淡々と証言していた証人は、気持ちが高ぶったのか、次第に声が大きくなっていった》

 証人「私たちは2年間世間にさらされて大変ひどい目に遭ってきました。その間、加藤さんは刑務所で生活していました」

 《時折、目の前のテーブルに置かれたノートに何かを書いていた加藤被告だが、女性の証言に手を止め、顔を真っ赤にした。泣いているように見えるが、眼鏡越しにははっきり確認できない》

 証人「私たちは、世間にさらされ、中傷の中で必死で働いて生きてきました。働くしかなかった。あなたは頭の中で考えるだけでなく、体を使って、精いっぱい働いて、ひとつだけでも良いからみなさんに良いことをしてほしい」

 《抑えていた気持ちをはき出すような証人の女性の声が響く。その声は傍聴席の方向に向けられた。傍聴人に呼びかけているようだ》

 証人「人の不幸を倍にするようなことではなく、知り合いだろうとなかろうと隣り合っている人を思いやって生きていくしかない。二度とこの事件が起きないためにどうするべきか。それだけを私たちは願っているんです」

 《加藤被告は、身動きせず、うつむいている。また元通りの無表情に戻っている》

 《引き続き、弁護側からの質問が行われた。現場の見取り図を示しながら、証人の夫が刺された具体的な状況を聞いていく》

 弁護人「(イ)の位置まで来たときに、ナイフを持った手がご主人の背中をかすめたのを見たのですか」

 証人「はい」

 《夫を刺した加藤被告と瞬間的に目があった証人。凶行の瞬間の証言を続けた》

 弁護人「立ち止まったその人と対面する形になりましたか」

 証人「はい」

 弁護人「なぜ犯人だと分かったのですか」

 証人「私たちのそばにいたからです」

 弁護人「手の特徴とかが合ったのですか」

 証人「(夫を)刺して、すぐクルッと回転して、私と目と目が合ったんです」

 弁護人「犯人はどうしましたか」

 証人「犯人は交差点を見ていました。目が合わないうちにかがんで逃げました」

 弁護人「対面したときに覚えている表情は?」

 証人「そんなにエネルギッシュな感じではなかったです。大きな事件を起こす感じではないです。こんな男に主人がやられたんだと思いました」

 弁護人「対面した時間はどのくらいですか」

 証人「数秒です」

 《夫とともに、路地を曲がって逃げた証人。周囲に気を配る余裕はなかったという》

 《弁護人が尋問を終えると、検察官が改めて、現場見取り図を使いながら、被告が証人の夫を刺したときの位置を確認した》

 検察官「刺した右手の持ち主は、犯人といえますか」

 証人「いえます。手の持ち主は、目の前にいたこの人しかいない。たしかメガネにも血がついていて…。手の先を見たら犯人だったという状況です」

 《引き続き、裁判官が、対面したときの状況について聞いていく》

 裁判官「ナイフの手ですが、刃先は親指側か小指側か分かりますか」

 証人「刺されたということは定かですが…。細かいことは定かではありません」

 裁判官「手の形は? ナイフはどう握っていましたか」

 《証人は衝立の向こうにいるため分からないが、どう握っていたかを実際に手を使って表現しているようだ》

 裁判官「こういう風に、刃先が親指の方に出ている感じですか」

 証人「そうです」

 《証人が自分や犯人の位置を書き記した現場見取り図を見ながら、質問が続く》

 裁判長「刺さっているのを見た直後に犯人は(1)の位置にいたんですか」

 証人「そうです」

 裁判長「ご主人は背中を刺されている。刺されたときの犯人との前後関係は?」

 証人「刺して、追い越された感じでした」

 裁判長「あなたの横を通り抜けた感じですか」

 証人「はい」

 裁判長「それでは終わりました。長時間お疲れさまでした」

 《証人尋問が終わり、20分間の休憩に入った。証言に動揺したのか、加藤被告は、これまで入退廷の際に欠かさなかった傍聴席への一礼をせず、刑務官に促されるまま法廷を後にした》

 =(8)に続く

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B型肝炎訴訟 救済範囲、賠償額…道のり険しい全面和解(産経新聞)

 集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染したとするB型肝炎訴訟は14日、国が札幌地裁で和解協議に応じることを表明し、新たな局面を迎えた。解決に向けて歩み始めたようにも見えるが、救済範囲や賠償額について国と原告の主張の違いは大きい。和解協議の入り口は「新たな戦いの始まりに過ぎない」と原告関係者。今後の道のりは険しそうだ。(豊吉広英)

 ■地裁が指針

 これまでの訴訟で、国は原告の救済範囲を(1)母子手帳による予防接種の接種証明ができ、(2)生存する母親の血液検査で母子感染を否定できる感染者-とし、母親が死亡している場合は慎重に個別判断すべきだと主張してきた。

 弁護団によると、420人の原告のうち6割が母子手帳を持っておらず、2割は母親が死亡している。原告側は「乳幼児期に予防接種を受けたことのない国民はほとんどいない。兄弟姉妹が感染していなければ母子感染も否定できる」と主張。条件内にいる原告全員の救済を求め、さらに幅広い救済も訴えている。

 そうした中、札幌地裁は和解勧告の際、「救済範囲を広くとらえる」「合理的な救済金額を定める」との指針を示した。「地裁は、被害者切り捨てを許さないという判断だ」。弁護団はこう解説する。

 ■けた違いの金額

 ただ、国としては、指針をすんなりと受け入れられない事情もある。最も大きな理由は、これまでの薬害訴訟とはけた違いの額になりかねない賠償金だ。

 一足先に政治判断で救済法が成立、和解した薬害C型肝炎訴訟。推定190万~230万人のC型肝炎感染者のうちウイルス汚染された血液製剤の被害者は約1万人といわれている。救済法では、このうちカルテなどで被害が証明できた感染者が救済対象となった。

 救済対象者に支払う給付金は症状によって4千万~1200万円。厚労省によると、4月末までに1414人が受け取り、国と製薬会社は約300億円を拠出している。

 一方、国が推定するB型肝炎感染者は110万~140万人。このうち、母子感染が否定され、予防接種が義務化された昭和23年から、注射回し打ち禁止を国が通達した63年までに乳幼児期を過ごした感染者は、いずれも集団予防接種の被害にあった可能性がある。厚労省幹部は「薬害C型肝炎の感染者とは比較にならないほどの大人数になるだろう」という。

 訴訟で420人の原告が求めている賠償額は症状に応じて6600万~1650万円。総額は約143億円だ。しかし、国は薬害C型肝炎同様、訴訟外に波及することを懸念。訴訟に参加していない患者らにまで救済対象を広げていけば「兆単位の賠償額になりかねない」(厚労省関係者)との声もある。

 厚労省幹部は「あまり使いたくない言葉だが、司法に何らかの“線引き”をしてもらわなければ」と裁判所による一定の救済範囲決定を期待している。

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停電復旧、10分で可能に=東海道新幹線に遠隔操作装置(時事通信)

 いらいら解消の「切り札」に-。JR東海は、落雷や機器故障で変電所から送電できなくなり停電した際、遠隔操作で復旧できる装置を東海道新幹線に導入した。これまでは作業員が変電所に赴く必要があり、復旧まで最大6時間半かかったケースもあったが、同社は「約10分で復旧が可能になる」としている。
 同社によると、東海道新幹線では、変電所の変圧器や計器が落雷などで故障したことによる停電が、1997~2007年に計6件起きた。復旧まで1時間14分から6時間36分かかり、1時間11分から22時間23分の遅延が生じた。
 復旧するには、変電所を管轄する信号通信所などから作業員が車で現地に行き、油圧カッターを使って故障した機器を送電線から実際に切り離す必要があった。
 同社は送電再開までの時間短縮のため、東京にある新幹線総合指令所からの遠隔操作で、故障機器を切り離せるシステムを導入。07年から工事を進め、今年3月末までに同新幹線の変電所50カ所に計539台の切断装置を設置した。総工費は約34億円。 

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